みゃうまつもは穏やかに暮らしたい

化学物質過敏症みゃうまつもの雑記帳 言いたいことも言えないこんなおからだじゃ~

6月の第3日曜日に想うこと

仕事が終わって帰宅する

日付変わって今日は日曜日

 

6月の第3日曜日

 

 

母の日が5月の第2日曜日だから

よく勘違いされるけれど

 

6月の3回目の日曜日の今日が

父の日だ

 

 

 

スーパーでも通販サイトでも

父の日ギフトの単語が飛び交う

 

 

昔は

お酒とかネクタイとか

そんな広告ばっかりだったけど

(小学生でもお酒を買えた時代)

今はとってもスタイリッシュ

 

 

お酒が好きなお父さんだけじゃなんだよ

ネクタイもらっても困るお父さんもいるんだよ

(我が家も父はスーツ出勤ではなかったのでよくわかる)

 

 

そんなことがわかり始めたのか

ニッチなニーズに対応する世になったからか

 

甘いもの系や

そば打ち器具などの手作り系グッズ

名入れの出来る文具

ポロシャツやブルゾンが流行したときはそれも

 

 

今は贈る側にも贈られる側にも良い時代になった

 

こういうのが欲しかった

という人にとってはもちろんうれしいし

 

こういう選択肢もあるんだよ

と教えてもくれるから

 

 

 

小学生の時

手作りの写真立てを作った

 

紙で作ったペラペラのそれが

写真立てだとわかるように

サンプルとして

ピアノの発表会の時の自分の写真を入れた

(自分が持っている写真は自分が写っているものしかなかったので)

 

 

歯科医師だった父は

仕事場である診療所の院長室に

その写真立てを飾った

 

私の写真のまま

 

 

 

何度か

 

それは例としていれたものだから

他の写真をいれて

 

とお願いしたのだが

 

 

これでもらったんだから

これでいいんだよ

 

 

と笑って

 

 

ずっとそのままだった

 

 

4人兄弟の6人家族だったのに

家族写真に入れ替えもせず…

 

 

その後 私は大学生になり

試験勉強するために父の院長室を借りた

部屋に入ると

 

 

おめかししてピアノのそばに立っている

小学生時代の私の写真が入ったままの

ペラペラの紙製写真立てが

机の上に乗っていた

 

あれから10年は経っているのに…

 

 

 

父に物をプレゼントするときにはリサーチが欠かせない

 

自分の考えだけでものを贈ってしまうと

それが趣味でなかった時、使い勝手が悪かった時に

困らせてしまうから

 

 

父と話していて

 

「イタチのうんちコーヒーっていうのがあるって

新聞に書いてあったけど知ってるか?

どんな味か知りたいけど結構高いしうんちだしなあ」

 

のような興味を持ったものについての情報を入手したり

 

 

母などからのメールや会話で

 

最近前歯の知覚過敏でステンレスのカトラリーが使えない

スパゲッティとか箸で食べるの

「痛いから」とか言いたくないのか知らないけど…

とにかくカレーとかシチューは困る

 

この頃焼酎をおっきなペットボトルで買うんだって

見た?あのでっかいの

 

 

…等を聞いて

 

 

コピルアックだな

自分で買って不味かったら

いやな気分になるかもしれないけど

贈りものなら笑い話になるしいいかな

 

木製のスプーンをプレゼントしてみて

カレーがOKか試してもらえば

カトラリーの選択肢が広がるかも

 

プレゼントのメインがワインじゃないときは

焼酎の割り材とか和風のおつまみを一緒に入れよう

 

 

…など

年中アンテナを張って

父の日や

誕生日に備えるのだ

 

 

奇をてらったものじゃなくて

 

使ってもらえるものや

 食べてもらえるもの

 

興味を持ったと聞いた物や

 必要になるかもしれない物の

  「お試し」になるもの

 

を基準にして探す

 

 

父が携帯電話を持つようになると

プレゼントを贈った後に

お礼メールが届くようになった

 

 

うんちのにおいはしなかったよ

おいしかった ありがとう

 

金属はびりっとするからこれはありがたい

 

今日のお酒と一緒に開けるのが楽しみだ

 

 

携帯メールという手段のある時代に生きて

本当に良かった と思った

 

 

 

父はプライドが高い

 

自分ができなくなったこと・ものに対して

妥協することを嫌うことがある

 

その性格には

母もたまに苦労していた

 

そういう情報が入れば

 

 

こんな「面白いもの」があったから買ってみたんだけど

「一緒に使ってみない?」

 

 

という体をよそおって贈る

娘が贈ったものをつかわない父ではない

 

これで少しハードルが下がり

今後もそれを使い続けてくれれば

日常の不便もイライラも減らせるのではと思ったから

 

 

でも

 

 

そんな様々なリサーチも

私の家出によって終わった

 

 

 

そしてもう永遠に必要なくなった

 

 

 

 

 

幼稚園年長の時 園で

お父さんの似顔絵を描くことになり

画用紙にクレヨンで描いた

 

私はこの時既に

 

色は薄い色から使わないと汚くなる

特に肌色(昔はこの色があった)を最後にすると

目・鼻・髪の黒色との境界で混ざってしまう

 

という事を知っていたから

ちゃんと先に肌色を塗り

髪や目、口をのせていった

 

 

しかし、どうしても鼻が描けない

マンガチックな「く」の字のような鼻

母の日にはおそらくこれで描いたのではないかと思う

しかし

父の鼻はこれではない

と思ったのだ

 

だからといって

鼻の孔を描くのは嫌だった

子供がよく描くあの

豚の鼻のようになるからだ

 

 

悩んでいると隣の席の男児が

「描いたげるよ」

私の父の絵に黒いクレヨンで鼻を描いた

 

そう

 

子供がよく描く

あの鼻を

 

 

私はショックだった

 

 

当然その絵は父に贈られた

私から手渡したのか

返却されたものを母が渡したのか忘れたが

 

 

母方の祖父母の家で

(あの頃は頻繁に祖父母の家に週末泊まりにいっていた)

 

恐らく父の日の前日

土曜日の夜に

父は祖父母に絵を見せた

 

私以外の者の手が入った絵を

私が表現したくなかった鼻が描かれた似顔絵を

 

機嫌の良いときにだす少し高めの声で

少し照れていたような声で

その絵を見せながら話す父

 

 

私はその場面を見ていない

後ろを向いていたか

誰かの背中に隠れていたか…

 

 

鼻が

 

という言葉が聞こえて

耳をふさいだような記憶も

おぼろげにあるが定かでない

 

覚えているのは

 

 

あの絵を自分以外に見られていることが

情けなかったのか恥ずかしかったのか

とにかく

嫌だった

 

 

昔から家族のことについては記憶力がとてもよかった

そのために45年も前のこの日の事も

40年前、30年前の院長室での事も

忘れられないでいる

 

 

6月の第3日曜日に想うこと

 

 

あたたかく幸せな時代の思い出は

どんなに恥ずかしい事でも

覚えておきたいものなんだろうと

今迄はそう考えていた

 

いじめやパワハラの時の苦しい記憶は

当然早く消したいものだが

幸せだった時の記憶でも

消したいと思うものなんだ…

 

あんなことこんなことあったでしょう

 

 

プレゼントリスト

 

 家計簿にメモした 父母と兄弟用に

集めた情報と実際のプレゼント候補一覧

(個人名は伏せております

ここに書き溜めておき、通販で調べたり店舗に行く

家計簿本体には価格と詳細・店舗名が入力されているが

このメモのリストは簡単な記載のみであり

ワンパターンにならないよう気を付けるための備忘録である

 

2015年は化学物質過敏症を発症した年で

父の日母の日(5-6月)は肉体精神一番つらかった時期

プレゼントにひねりがないのがよくわかる

 

アメジストの指輪、コバルトブルーのコートなど

母は寒色系を好むから青紫系の花をよく贈った

はまってる食品があるときはメモしておいてそれを贈った

誕生日は夏だから冷やしておいしいものが多い

 

父はイベントでは焼酎よりワイン

だからクリスマスや誕生日などにはワインを贈った

赤、フルボディ 辛口

コーヒーも好きだ

一番お気に入りだったのは深煎り

 

2018年冬 父の誕生日の欄が空白なのは

この時すでに家出の準備を隠れて進めており

父母と連絡を絶っていたからである